【Google謹製】簡単便利なPython引数解析【Abseil】

Pythonプログラムを書くときに、皆さんは引数解析にどのパッケージを使っていますか?

おそらく、ほとんどの人はargparseを使ってるんじゃないでしょうか。

実はGoogleが公開しているabseil(absl-py)というパッケージを使うと、argparseよりずっと簡単・便利に引数解析ができます。この記事ではabseilの使い方を紹介します。

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目次

インストール方法

pip install absl-py

サンプルコード

百聞は一見にしかず。ということでabseilのサンプルコードを載せていきます。

# sample.py
from absl import app
from absl import flags

FLAGS = flags.FLAGS

flags.DEFINE_string(
    'foo', 'default value', 'help message of this argument.')


def main(argv):
  print('FLAGS.foo is {}'.format(FLAGS.foo))


if __name__ == '__main__':
  app.run(main)

サンプルコードの実行結果

たとえば、パラメータを与える場合はsample.py --foo barのようにします。

$ python sample.py --foo bar
FLAGS.foo is bar

また、sample.py --helpsample.py -?でヘルプメッセージを表示することもできます。

$ python sample.py --help

       USAGE: sample.py [flags]
flags:

sample.py:
  --foo: help message of this argument.
    (default: 'default value')

Try --helpfull to get a list of all flags.

簡単な説明

上のサンプルコードを簡単に説明します。

1. absl.app, abls.flagsをimportして、FLAGSインスタンスを作る

from absl import app
from absl import flags

FLAGS = flags.FLAGS

2. フラグを定義する。今回は文字列型で受け取るフラグを定義しています

flags.DEFINE_string(
  'foo', 'default value', 'help message of this argument.')

3. main関数をabsl.app.run(main)で呼び出す

if __name__ == '__main__':
  app.run(main)

4. FLAGS.xxxでセットされたパラメータを取得する

print('FLAGS.foo is {}'.format(FLAGS.foo))

どうでしょう?めっちゃ簡単でしょ?

abseilを使う理由

私がargparseでなくabseilを使う理由は大きいものだと3つ。

argparseよりシンプルに書くことが出来る。 argparseを使っているとparser = argparse.ArgumentParser()とかparser.parse_args()やら書かないといけないですが、abseilなら上のサンプルのように簡単にかけるのが嬉しいです

ヘルプメッセージが親切。 上のサンプル実行結果を見てもらうと分かりますが、フラグの既定値がきちんとヘルプメッセージにも表示されてますよね。argparseにはこの機能が無いので、abseilを使う一つの理由になっています

bool型やlist型、enum型の引数が設定しやすい。 argparseでbool型のパラメータを使おうとすると

parser.add_argument('--feature', dest='feature', action='store_true')
parser.add_argument('--no-feature', dest='feature', action='store_false')
parser.set_defaults(feature=True)

みたいな書き方しないといけませんよね。書き方覚えてられないし自分にはこれがすっっっごく面倒でした。

abseilだとflags.DEFINE_bool()という関数が用意されているので、bool型のパラメータも簡単に追加することができます。 例えば、

flags.DEFINE_bool('bar', True, 'some message...')

とすると --bar--nobarというフラグが追加されます。--nobarを実行時引数に与えると、bar=Falseとなる寸法です

他にもflags.DEFINE_list()flags.DEFINE_emum()といった関数も用意されていていずれも便利です

細かい説明

ここからはabseilの細かい使い方の説明。というか自分用のメモです。読み飛ばしても問題ないです。

各種フラグの型

# str型, int型, float型, bool型
flags.DEFINE_string('s', 'default value', 'help message of this argument.')
flags.DEFINE_integer('i', 1, 'help message of this argument.')
flags.DEFINE_float('f', 0.1, 'help message of this argument.')
flags.DEFINE_bool('b', True, 'help message of this argument.')

# list型。`--hoge x,y`と指定すると['x', 'y']と解析される
flags.DEFINE_list(
    'hoge', None, 'help message of this argument.')

# enum型。下記の場合はa,b,c以外の値を指定するとエラーが返ってくる
flags.DEFINE_enum(
    'restricted', 'a', ['a', 'b', 'c'], 'help message of this argument.')

# alias。ここでは--barを--fooの別名とみなしている。duplicatedなフラグがあるときに便利そう
flags.DEFINE_bool('foo', True, 'help message of this argument.')
flags.DEFINE_alias('bar', 'foo')

すべての引数を取得する

# dict型ですべてのフラグを取得
FLAGS.flag_values_dict()

フラグの短縮名を設定する

# short_name='x'でフラグの短縮名を設定。-fでも--fugaでも使えるようになる
flags.DEFINE_list(
    'fuga', None, 'help message of this argument.', short_name='f')

フラグ値を上書きする

FLAGS.foo = 'a'

Requiredなフラグ設定

# --hogeと--fugaが必須フラグの場合。hoge, fugaの既定値はNoneにしておくこと
if __name__ == '__main__':
  flags.mark_flags_as_required(['hoge', 'fuga'])
  app.run(main)

ファイルからフラグを設定

# 実行時に --flagfile /path/to/param.txt と指定すると、param.txtから引数を読み込む
# コマンドライン引数を指定した場合はparam.txtに書かれた値よりも優先される。
$ python sample.py --flagfile /path/to/param.txt

param.txtには以下のように引数を記述する

--hoge=a
--fuga=1

よくある間違い

Traceback (most recent call last):
  File "./sample.py", line 43, in <module>
    app.run(main)
  File "/home/n/anaconda2/envs/absl/lib/python2.7/site-packages/absl/app.py", line 274, in run
    _run_main(main, args)
  File "/home/n/anaconda2/envs/absl/lib/python2.7/site-packages/absl/app.py", line 238, in _run_main
    sys.exit(main(argv))
TypeError: main() takes no arguments (1 given)

解決策:def main():def main(argv):に直しましょう。

WARNING: Logging before flag parsing goes to stderr.
E0606 00:00:59.346868 139914210911616 _flagvalues.py:487] Trying to access flag --s before flags were parsed.
Traceback (most recent call last):
  File "./sample.py", line 44, in <module>
    main(sys.argv[1:])
  File "./sample.py", line 27, in main
    print('FLAGS.s is {}'.format(FLAGS.s))
  File "/home/n/anaconda2/envs/absl/lib/python2.7/site-packages/absl/flags/_flagvalues.py", line 488, in __getattr__
    raise _exceptions.UnparsedFlagAccessError(error_message)
absl.flags._exceptions.UnparsedFlagAccessError: Trying to access flag --s before flags were parsed.

解決策:main関数を直接呼び出していないですか?app.run(main)の形で呼び出しましょう。

まとめ

  • argparse代替となるGoogle謹製のabseil (absl-py) の紹介。
  • 私がabseilを使う理由は
    • abseilはargparseよりシンプルに書ける。
    • ヘルプメッセージが親切。
    • bool型のフラグを設定しやすい

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